Xboxでまた大規模な人員削減
マイクロソフトのXboxが、新たに268人規模の人員削減を実施することが明らかになりました。
Engadgetが報じたところによると、影響を受けるのはHalo Studiosをはじめとする自社開発スタジオ、Xbox Game Studiosの管理部門、そして中核機能を担うチームです。
今回の削減は、2026年7月に実施された1,600人規模の削減に続くもので、報道では「年間計画のおよそ3分の3が完了する見込み」と表現されており、今年度に予定されていた組織再編がこれでほぼ完了することを示唆しています。
「Hellblade」開発元Ninja Theoryが閉鎖の岐路に
今回の削減とあわせて特に注目を集めているのが、英国の開発スタジオNinja Theoryをめぐる動きです。
BAFTA賞を受賞した「Hellblade: Senua’s Sacrifice」シリーズの開発元として知られる同スタジオですが、2度にわたる売却交渉がいずれも破談に終わったことが明らかになりました。
これを受けて、マイクロソフトはNinja Theoryの閉鎖を視野に入れた検討を進めている段階だといいます。
Xbox Game StudiosのEVPを務めるマット・ブーティ氏は「従業員との対話を開始し、他の選択肢についても引き続き検討していく」とコメントしています。

次期「Halo」はActivisionが開発を担当
組織再編のもう1つの大きなポイントが、看板タイトル「Halo」シリーズの開発体制です。
今後の新作Haloは、マイクロソフト傘下のActivisionが新たに編成するチームによって開発されることになりました。
これまでHaloシリーズを手がけてきたHalo Studiosは、その役割を大幅に縮小。
今後は既存タイトルのコミュニティ支援と保守を担当する小規模なチームのみが残る形になるといいます。
Activisionはこれに加えて、レア(Rare)や「Age of Empires」シリーズを手がけるWorld’s Edgeの監督も担うことになり、マイクロソフトのゲーム開発体制における存在感を急速に強めています。
日本の読者にとっての話題性
「Hellblade」シリーズは、主人公セヌアの視点を通じて精神疾患というテーマを繊細に描いた作品として、日本のゲームファンの間でも高く評価されてきました。
その開発元であるNinja Theoryが閉鎖の危機に瀕しているというニュースは、単なる企業のリストラ報道以上に、ゲームファンの間で大きな関心を呼びそうです。
また、「Halo」というマイクロソフトを代表するIPの開発が、買収したActivisionへとシフトしていく流れは、近年のゲーム業界の再編・統合の動きを象徴する出来事ともいえます。
日本でも独自IPを展開するパブリッシャーが多い中、大手による開発体制の集約という海外の動向は、業界を追う読者にとって示唆に富む話題です。
編集部コメント:「大型買収のツケ」が表面化する局面
マイクロソフトによるActivision Blizzardの巨額買収からしばらく経ち、その統合作業の副産物とも言える組織再編が、ここにきて具体的な形で表面化してきています。
買収によって手に入れた開発力を有効活用しようとするあまり、既存の自社スタジオがしわ寄せを受けるという構図は、大型M&Aにありがちなパターンとも重なります。
Ninja Theoryのように高い評価を得ている開発スタジオであっても、商業的な成功や事業戦略上の位置づけ次第では閉鎖の対象になり得るという現実は、クリエイティブな作品づくりとビジネスの論理がせめぎ合うゲーム業界の厳しさを改めて示しています。
日本のゲームファンとしても、こうした海外スタジオの動向から目が離せない状況が続きそうです。
ゲーム業界全体で続くリストラの波
Xboxに限らず、ここ数年のゲーム業界では大手パブリッシャーによる人員削減が相次いでいます。
パンデミック期の急成長からの反動や、開発コストの高騰、そして大型買収後の組織統合など、複数の要因が重なり合って業界全体の再編が進んでいる状況です。
今回のマイクロソフトの動きも、単発の出来事としてではなく、こうした業界全体の構造的な変化の一部として捉える必要があります。
今後も大手パブリッシャー各社から同様のニュースが続く可能性は十分にあり、開発スタジオの統廃合がゲーム業界の新しい常態になりつつあるとも言えそうです。
Ninja Theoryの今後に注目
Ninja Theoryが最終的にどのような結末を迎えるのか、現時点では不透明な状況が続いています。
マット・ブーティ氏のコメントにあるように「他の選択肢の検討」が続けられている以上、閉鎖以外の道が模索されている可能性も残されています。
「Hellblade」シリーズを愛するファンにとっては気が気でない展開ですが、今後数週間から数か月のうちに、スタジオの去就について何らかの発表がなされる可能性が高いとみられます。
続報が入り次第、あらためて取り上げていきたいトピックです。
Ninja Theoryというスタジオの歩み
Ninja Theoryは英国ケンブリッジを拠点とする開発スタジオで、剣戟アクション「Heavenly Sword」や、悪魔をテーマにしたアクション作品「DmC: Devil May Cry」など、個性的な世界観の作品を数多く手がけてきました。
2018年に発表した「Hellblade: Senua’s Sacrifice」では、精神疾患を抱える主人公の視点を音響表現やビジュアル演出で描き切り、批評家から高い評価を獲得しています。
2018年にマイクロソフト傘下となって以降も、続編「Hellblade II: Senua’s Saga」を送り出すなど、独自の作家性を保ちながら開発を続けてきました。
そのスタジオが閉鎖の岐路に立たされているというニュースは、こうした歩みを知るファンほど重く受け止めているようです。
コミュニティの反応と業界への波紋
海外のゲームファンコミュニティやSNS上では、今回の報道を受けてNinja Theoryの存続を望む声が数多く上がっています。
「Hellblade」シリーズが持つ独創性は、大手パブリッシャー主導の量産型タイトルとは一線を画すものとして評価されてきただけに、閉鎖という結末を惜しむ意見が目立ちます。
一方で、ゲーム業界の関係者の間では、今回の一件を大型買収後の組織再編における「典型的な帰結」と冷静に捉える見方もあります。
マイクロソフトが今後、こうした個性的な中規模スタジオの存続にどこまで配慮するのかは、業界全体の開発文化の多様性を占ううえでも重要な試金石になりそうです。
参照元:(Engadget「Xbox ‘reset’ continues with 268 job cuts and Activision making the next Halo game」)
https://www.engadget.com/2265293/xbox-reset-continues-with-268-job-cuts-activision-making-the-next-halo-game/



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