新発見は空飛ぶ魚! 南米アマゾン維持に不可欠な砂塵の正体とは

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南米・アマゾン熱帯雨林の健全性維持に重要な役割を果たしているのは、アフリカから風で運ばれる砂塵の大部分を占める化石化した魚の骨でした。英リーズ大学公式ウェブサイトが9月下旬、明らかにしました。

南米・アマゾンとアフリカ北部・サハラ砂漠の砂塵の密接な関係は、以前から知られていました。

中部アフリカ・チャドのボデレ低地から南米まで運ばれる砂塵は、植物の健全な成長に欠かせないミネラルを多く含み、熱帯雨林の土壌にとって重要な肥料の役割を果たします。ただ、砂塵の細かい成分は謎に包まれていました。

なぜアフリカ・サハラ砂漠から魚の骨が発掘されるのか。

今回、リーズ大、ロンドン大バークベック校、国立シンクロトロン科学施設・ダイヤモンドライトソースの合同チームが明らかにしたのは、広大なサハラ砂漠に含まれるボデレ低地から採取した砂塵の分析結果。粒子加速機のデータを解析し、化石化した魚の骨格が砂塵の中に入っていると突き止めました。

なぜサハラ砂漠から魚の骨格が出てくるのか。ボデレ低地は1万年以上前、巨大な湖が広がっていたとされています。

はるか昔のアフリカの湖に生息していた「空飛ぶ魚」が、現在の地球規模の気候と深く関わるアマゾンに影響を与えている事実は、とてつもない規模の大自然、大昔に存在した小さな生命、今を生きる私たちとのつながりを考えさせます。

参照元:University of Leeds

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