ワーケーションなる単語を聞いたことがあるだろうか。これはワークとバケーションが合体して生まれた言葉で、その名の通り「働きながら休暇をとる」という意味だ。
オフィスを離れ、リゾート地でリフレッシュしつつ仕事もこなす。これを最高の働き方と見なすか、最低の休み方と捉えるか、今アメリカでは大きな議論となっている。
アメリカ人は働き者なんです!
一般的なイメージと違い実際のアメリカ人はとても勤勉だ。年間の休日日数は減少傾向にあり、取得した有給休暇日数もこの約10年間で2割も減っている。また、意外にも「休み下手」な面があり、休暇中でも一日数回は上司や同僚と連絡をとるビジネスマンがほとんどだという。
ワーケーションは有給休暇には当たらないため家族とビーチに行ったり観光地を散歩しながら一日のうち一定時間だけは仕事をこなし会社に報告書などを送付する。
つまり、どうせ休暇中でも仕事をしてしまうのなら、それを公に認めた形のワークスタイルにしてしまおうというのがこのワーケーションなのだ。
専門家によればワーケーションではなく、仕事から完全に切り離された本来の「バケーション」をある程度取らなければビジネスマンは燃え尽きてしまう恐れがあるという。しかし、それでも「オフィスの中にとじこもっているよりはいい」としてワーケーションを利用する人々の割合は増加し続けている。
働き方の最適解って難しい
もちろんワーケーションに適した職種や業種というのはあるだろう。直接顧客と顔を合わせて話をしなければならない営業マンや、現場作業員などはこのスタイルを導入するのは難しい。
また、働き方にメリハリが無くなってしまい効率や生産性が落ちるのではないかといった声もある。
日本ではまだまだワーケーションのようなスタイルが認められている企業は少ないが、今後ライフスタイルの多様化とともに導入されていく可能性は高い。温泉に浸かりながら防水タブレットでポチポチお仕事…というのもちょっと乙なものだろうか。