人間対コンピュータ より優秀なトレーダーはどっち?

2082
未定 詳細なし

緻密な分析力と大胆な決断力、その両方が求められるのが投資の世界である。熟練したトレーダーは己の中に蓄積された様々な経験と経済・金融に関する知識を無意識のうちにまとめあげ「何を、いつ、いくらで、売買するのか」の意思決定を行っている。

この人間のみが可能と思われていた世界で、最近あるチャレンジが進行中だ。ベテラントレーダーを凌ぐ実力を持つ、コンピュータートレーダーの開発である。

聖杯は見つかるのか

コンピューターは人間の何万倍ものスピードで計算を処理することができる。ただし無から有を生み出すことはできない。そんなコンピューターに投資家としての資質はあるのだろうか。

投資で利益を得る方法は「割安なものを買い、適正価格で売る」ことだ。市場のミスプライシングを発見することができれば近い将来その願いは叶う。

投資で絶対に儲かる方法などあるのだろうか。多くの人はそんな魔法のような法則を探し続けている。彼らはそれをホーリー・グレイル(聖杯)と呼び、新たな可能性をコンピューターの中に見出そうとしているのだ。

コンピューターの処理能力によって人間の脳では出すことの出来なかった「答え」は得られるのだろうか。

gigamen_Human_VS_Computer01

金融特異点

この試みは残念ながら今のところまだ実を結んではいない。コンピューターが投資の世界で活躍しているのは超高速取引によって他人の注文の前に割り込もうとするフラッシュ・トレードの場面だけである。これは所謂「投資」とは違い、前述した「割安なものを見つける」行為とはおよそかけ離れたものだ。

米イェール大学経済学部教授のロバート・J・シラーは全ての資産価値が適性なプライスにある状態を「金融特異点」と呼んでいる。コンピューターが高度に発展し、投資家として聖杯を掴んだ世界とはつまり、この金融特異点に社会が到達することを意味しているわけだ。

シラー教授は言う。「コンピューターによる金融特異点到達にはとても興味を引かれる。しかし残念ながらその日が訪れることはないだろう。かつてユートピアへの道だともてはやされた計画経済も結局は破綻した。」

市場とは森羅万象の渦である。無数の人間が無数の欲望を抱えそれぞれのストーリーに基いて投資を行っている。投資で勝つためにはまだまだ生身の人間の知恵と経験が必要のようだ。

参照元:東洋経済オンライン

この記事をシェア
0 0
記事のタグ