「持ち上げて乗せる」担架はもう古い。これからは「すくう」時代に。

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キーワードは「持ち上げて乗せる」ではなく「すくう」。米国で活動中のデザイナーであるダニー・リンさんは、緊急用担架のコンセプト「Lenify(レニフィティ)」を発表しています。

従来の担架と異なり、頭部・両腕・首から下の3つに分かれているLenify。負傷者の安全を最優先した設計は、無理に持ち上げることで怪我を悪化させる、あるいは別の箇所を痛めてしまうリスクを減らしてくれます。

簡単な使い方ですが、各部分ごとに“頭部と両腕”と“首から下”をすくうようにして乗せ、上部分と下部分を合体させると完了。身体を包み込むようなデザインになっており、また動かしてはいけないとされる頭部もしっかり固定できます。

ところで、すべての事業者は担架を含む救急用具の設置が義務付けられていることを御存知でしょうか。『労働安全衛生規則』第9章・第633条には「事業者は、負傷者の手当に必要な救急用具及び材料を備え、その備付け場所及び使用方法を労働者に周知させなければならない」とあります。

では、救急用具とは何でしょうか。第634条によると、「ほう帯材料、ピンセツト及び消毒薬、火傷薬(高熱物体を取り扱う作業場その他火傷のおそれのある作業場)、止血帯、副木、担架等(重傷者を生ずるおそれのある作業場)」だそうです。「もしも」の時に備えて、一度確認してみるとよいでしょう。

 

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