野球とベースボールの違いを少年野球に見た

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今から18年前、1995年に野茂英雄投手がメジャーリーグに渡った。当時ワガママだと批判され、年俸も半分以下となった野茂投手だったが、ノーヒットノーラン2回、通算123勝、1918奪三振の好成績を収め、日本のマスコミを黙らせ、一躍ヒーローへと躍り出た。その後佐々木主浩投手、イチロー選手、長谷川滋利投手、黒田博樹投手、松井秀喜選手、上原浩治投手、田沢純一投手、ダルビッシュ投手などがメジャーリークに移籍し好成績を収めている。特にイチロー選手は首位打者、年間最多安打記録など次々にメジャーリーグ記録を塗り替えた。日本人にとってメジャーリーグは、夢の舞台ではなく活躍の舞台へと変わったのだ。そのパイオニアである野茂英雄投手は現在でも日本人ナンバーワン投手として、ファンや選手にリスペクトされている。

身近になったメジャーリーグだが、アメリカと日本の野球文化の違いと言うものは未だに存在する。投手の調整方法一つにしても、投げ込みで調整する日本と球数制限で調整するアメリカと大きく異なっている。大量リードでセーフティバントや盗塁をすれば、間違いなく打者は報復のデットボールを受ける。そんな野球文化の違いを少年野球から見た本が「アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた」である。

著者の小国綾子さんは夫の転職でアメリカに渡った。彼女の息子さんは野球が好きで、野球の本場アメリカの少年野球チームに入部するのである。そこで遭遇したアメリカならではの競争システムに小国さんも息子さんも戸惑うのである。小国さんはその戸惑いを一冊の本にし、まとめたのだ。アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってたを読めば、日本とアメリカの野球に対する、いや、スポーツに対する文化の違いが見えてくる。

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