イタリアで150台以上の高級車がネットオークションに出品されたワケ

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イギリス・テレグラフ電子版によると、イタリアのマッテオ・レンツィ首相の意向を受け、行政機関で利用していた公用車がネットオークションのeBayに出品されているとのことです。レンツィ氏が推し進める行財政改革の一つは、政府の無駄遣いを一掃するものとして、不況に苦しむ国民の注目と支持を集めています。

出品予定の公用車は151台。BMW、アルファ・ロメオ、マセラティ、ジャガーといったメーカーの高級車ばかりで、その多くの購入価格は6万ポンド(約1000万円)以上とみられています。内務省、法務省、国防省で利用されていたもので、とりわけ内務省の多さが際立っています。

イタリア経済は、2012年の実質経済成長率と失業率が過去3年で最悪を記録し、昨年10月には付加価値税(消費税)が21パーセントから22パーセントに引き上げられました。健全な財政を目指す39歳の若き首相が、行政機関の幹部が使用する高級車の数々を国の無駄遣いの象徴と捉えるのは当然と言えます。今回の151台に加え、さらなるコストカット策として、他の省庁の公用車売却の可能性もあります。

ちなみに、日本でも官公庁オークションが実施されています。オークションにトラブルはつきものですが、「官公庁」と名が付いているだけに安心して取引できそうです。売却される公有財産は、今回のイタリア政府のような車だけではなく、歯の構造模型といった珍品もあるので、チェックしてみると楽しいかもしれません。

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