日本人の固定観念を覆すように まるでお墓のようなチャペル

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私たち日本人は「チャペル」と耳にすると、「男女が愛を確かめ合う」お決まりの光景を思い浮かべることでしょう。しかしながら、本来の「チャペル」とは、キリスト教徒が祈りを捧げる場所です。

では、今回紹介するセント・フランシス・チャペル (Saint Francis Chapel)』はどうでしょう。結婚式場とは程遠く、ひょっとしたらお墓に見えなくもない、冷たいコンクリートの部屋。寂しく鐘がぶら下がっています。

デザインしたRafael Hintersteinerさんにとって、セント・フランシス・チャペル (Saint Francis Chapel)は一種のアンチテーゼなのかもしれません。一切の無駄を排除した空間で、ひたすら何かを考えられるように。誰と来ようが、何を考えようが、自由でしょう。そして、自分の中で考えがまとまったら、鐘を鳴らしてみても。

人間誰しも考えをまとめるための時間と場所が必要なはずです。セント・フランシス・チャペル (Saint Francis Chapel)くらいの大きさであれば、例えば公園の中に設置できるでしょう。自分を見つめ直せる空間づくりが、これからの日本でも進んでいくかもしれません。

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