未来型カプセルホテルへの進化

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椅子はどこにでもあるが、座れる椅子は非常に少ない。禅問答でも格言でもない、普遍的な事実である。具体的に言うと、疲れてまず思うのは「どこか座れる場所はないか」ということ。そういう時は往々にして「できたら体を横にしたいなあ(ゴロっとしたい)」という状況であったりもする。ところが、やれやれと座ったものの、高さや形、材質など自分の体にフィットしない場合がほとんどである。当然疲れはとれないし、横になるとか完全に無理。

この「Sleepbox」は、そんな諸兄のためにある。マットレスをレザーのカバーで覆うなど、使用感からすると理にかなった発想と癒しを加味したデザインはCaspar Lohne氏によるもの。彼のポリシーは機能的でも健康的でも野暮だったらダメという徹底したこだわり。その結果が空港の待ち合い、オフィスなど公共の場所にあってもなんら違和感のないリラックスさせるための究極の家具の出現となった。

完全に外から遮断されたコクーンのようなカプセルホテルと異なり、Sleepboxはセミプライベートながら静かな環境を得られることが最大の特徴である。椅子としても使用する、あるいは体を横にしても抜群の心地よさに未来の疲労回復の鍵があるかもしれない。

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