もし空の上で急に体調を悪くしたら、航空会社はどう対応するのか?

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1200万ドル(約14億4000万円)以上。エミレーツ航空が過去2年間で、急病人発生が原因の目的地変更により出費を余儀なくされた金額です。

件数は100件以上。もちろん、どれだけ費用がかさもうと、命には代えられません。もし上空1万メートルの機内で、あなたの体調が急激に悪化したら、航空会社はどう対応するのでしょう。エミレーツは命を救う取り組みを紹介しています。

エミレーツは各種備品・設備への投資を惜しまず、年間数万時間に及ぶ救急法訓練をすべての客室乗務員に課していると説明しています。

訓練内容は、心肺蘇生法、ぜんそく・心疾患・各種発作・アレルギー反応・トラウマへの対処法、さらには機内出産時の手順も含まれます。運航乗務員(パイロット)もトレーニングに参加し、低酸素症、マラリア、デング熱などの知識を吸収しています。

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心拍数、血圧、心電図を測定する客室乗務員。

では、実際にエミレーツ機で急病人が発生した場合はどんな手順を踏むのでしょう。まず、客室乗務員が病状の深刻度を見定め、米国の衛星電話医療指示サービス「MedLink」のオペレーターと通話しながら、体調計測機器で心拍数、血圧、心電図を測定します。

ハイテクな機器はマイクやカメラも備えています。オペレーターはこれらのデータを参考にし、症状を緩和する応急処置を伝え、さらに目的地を変更すべきか、目的地の病院で治療すべきかどうかをアドバイスします。

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もし目的地変更という事態になれば、航空会社はさまざまな変更や調整を強いられます。ただ、何事も命には代えられません。エミレーツのアデル・アル・レダ最高執行責任者(COO)は「乗客乗員の安全に関して絶対に妥協しません」と強調しました。

COOの言葉は、命を救うために豊富な知識を伝達し、便利な技術を導入している現状を知ると、より説得力を増すのではないでしょうか。

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参照元:Emirates

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