△を作れ!地震から児童・生徒を守る新しい机のコンセプトに注目

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世界中のプロダクトデザインを取り上げているウェブサイト、Yanko Designは12月、台湾のデザイン賞「2020 Golden Pin Concept Design Award」の入賞作品の一つ、地震多発地域の学校向けに設計された学習机「Life Triangle Desk」のコンセプトを紹介しました。

落下物には強そう。しかし脱出のしやすさは未知数

「Life Triangle Desk」の使い方は次の通り。児童・生徒は地震の大きな揺れを感じたら、2本脚の学習机の下に潜り込み、天板の下にあるハンドルをひねります。すると天板が斜めに傾き、横から見ると正三角形のような簡易シェルターが完成します。児童・生徒の頭は三角形の頂点で保護されるため、頭上に何か落ちてきても、ダメージは最小限で済むとみられます。

一見良いアイデアのようですが、不安材料もあります。落下物には強そうですが、揺れが収まって教室から避難する時、一般的な学習机よりも脱出が困難に見えます。△に変形する構造に確かなメリットがあるなら、大きな揺れが生じた瞬間に「急いで机の下に隠れてください」と机そのものから警告音声が流れ、机が自動的に変形する・元に戻る仕組みにすると良さそうです。

最優秀作品に選ばれず。しかも「不可解な」事態に

12月中旬に「2020 Golden Pin Concept Design Award」の最優秀3作品が発表されましたが、「Life Triangle Desk」は残念ながら選ばれず。しかも同時期、デザイン賞を主催する台湾設計研究院のウェブサイトから△に変形する学習机の情報が削除されました。不可解な事態と言わざるを得ません。筆者的には興味深いコンセプトだと思うのですが。

ところでGIGAMENはこれまでに地震対策関連の記事をいくつか掲載してきました。「カード型の災害対策マニュアル」という言葉が気になった人は下記のURLにアクセスしてみてください。

カード型の災害対策マニュアルが好評販売中 旅行時に重宝 英語表記
http://www.gigamen.com/disaster-deck.html

参照元:YANKO DESIGN

 

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