納屋の後ろで村娘と交わしたキスの味

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欧州からの移民が最初に住みはじめた肥沃な土地。世界有数の穀物の生産地であり「アメリカの心臓地帯」とも呼ばれる中西部。シカゴやニューヨークシティもここに含まれますが、大都市から離れると赤い屋根の納屋や家族経営農場が点在する、古き良きアメリカのホスピタリティにあふれた田園風景が広がります。 この地にミドル・ウエスト・スピリッツという小さな蒸留所が設けられたのは、2007年のことでした。

想像力に富んだビジネスリーダーが多いことでも知られる中西部、オハイオ州で創設者の二人、ブレーディー・コニヤとライアン・ラングは、まずは二年間、寝食を忘れて原料となる穀物を探すことから始まったといいます。二人は何かに憑かれたように、そしてまるで求道者のようにオヨ(OYO:オハイオの語源 Oh-Why-Ohからとったそう)のスピリッツのもととなる穀物を探し続け、それが見つかるとドイツから最高級のポットスチルを輸入しました。

伝統にとらわれない現代の錬金術師は、無味無臭を定義とされるスピリッツにチャコールフィルターを通さないことで、かすかにバニラの匂いが感じられる穀物本来の芳香をとりいれました。 やわらかい味が特徴のオヨ・ウォッカが同社の旗艦商品で、ウガンダ産のバニラビーンズを使用してよりバニラ香を高めたのがバニラビーンウォッカ。そして今年からは、軟質冬小麦(Soft Red Winter Wheat)を使用したオヨ・ウィスキーの販売も始めました。
オヨスピリッツ、その味は例えるならば、カントリーフェアで村長の娘を誘惑し、納屋の陰でそっとキスをしたときの感じ、なのだそうです。

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