ナイキのトラックスーツ、100メートル走で最大0.023秒のタイム短縮

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開幕まで二カ月あまりに迫ったロンドンオリンピックの話題でもちきりですが、そんななかスポーツ関連グッズの販売、開発を手がけるナイキが、100メートル走で最大0.023秒のタイム短縮が可能というトラックスーツを発表しました。

その名も「ターボスピード(Pro TurboSpeed) 」とつけられたこのスーツは、走行中に空気抵抗を多く引き起こす部位、たとえば腕や肩、腓腹部といった個所に、ゴルフボールに見られるディンプル(えくぼ)をパターン化して配置したのが特徴です。
つまりは、ゴルフボールのディンプル加工が球の周囲に乱気流を発生させて空気の薄い膜を作り、前から後ろへの空気の流れをスムースにし、揚力を生むといった現象を、ナイキではトラックスーツに取り込んだ、というわけです。

ナイキでは、ターボスピード(Pro TurboSpeed)の開発にあたって1000時間にも及ぶ風洞テストを実施。その結果、100メートルを走った場合、最大で0.023秒、タイムが短縮できるといった結論を得たそうです。
0.023秒、その差は世界のトップランナーにとっては、自己ベストが世界記録に替わるといった差になり得るかもしれません。

水泳にしてもトラックにしてもこうした機能性スーツの着用が増えていくことには、いささか残念な気もするのですが、100分の1秒を削ることに執念を燃やす選手たちにとっては、朗報であることに違いはありません。

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